「よい事」の できるひとりに

山脇 正子 副牧師

 4月10日のことでした。中村兄姉にいだかれて、故神田ふさ姉の分骨のご遺骨が茂原教会に帰ってまいりました。茂原教会と大網教会の共同墓地に納められるために教団墓地よりの改葬ということで…。その日は、大網開拓の始まりのひとつともなった大網家庭集会を続けてくださった故猿渡芳子姉の納骨式の日でもありました。
 その日から5月31日納骨まで二ヶ月余、牧師館の床の間に安置して、魂はみ国に旅立っていらっしゃるのですが、おそばにお花を毎日飾りながら思いよせることができました。

 地上では、お目にかかることのなかった故神田ふさ姉ですが、一昨年召された故木村久治兄と共に茂原教会第一回洗礼式に受洗なさっています。また、戦争で三人の息子さんを亡くされ、ご長男のお嫁さんとお孫さんを東京大空襲でうしない、天涯孤独の老姉は、入信の喜びのなか、遺族年金のすべてをささげられて、宣教の基地茂原教会堂を建てあげるために力を注がれたと伺っていましたから…。茂原教会の今日あるための土台となられた方を深く思わせれていただくひとときでもありました。

イエスキリスト様が十字架にかかられる直前、ナルドの香油をおしげもなくささげたマリアに語られた

「私によい事をしてくれたのだ。……全世界のどこででもこの福音が宣べ伝えられるところではこの女のしたことも記念としてかたられるであろう。」(マタイ26:10~12)
・・・のみことばを思います。教会堂だけではなくキリストの体なる教会の建てあげられるために、どこかでだれかが、用いられて今日の教会が、私たちがあるのだということを…。

来年、茂原教会50周年記念をと願っているこの時、神様のみ業がさらに進展してまいりますように、私自身が「よい事」のできるひとりでありたいと願っています。

2001年6月号