はじめまして

古川信一牧師

 この4月から、山脇先生ご夫妻の後任として遣わされました。新しい任地へと向かう電車の中で、どんなところなのだろうと、どういう教会で、どのような働きが待っているのだろう…と、期待と不安が交錯するような思いが、車窓を流れていく景色と共に去来していました。

 千葉を過ぎると、思ったよりのどかでのんびりとした景色が広がっていて、山形からきたので、今年初めて目にする桜がひと際美しく見えました。それから、山形はどこからでも奥羽山脈を望むことができましたが、どちらを向いても大きく目に飛び込んでくるものがないので、とても広々とした印象を受けました。

 前任地の山形県の赤湯教会では、私たちが結婚して3年間、牧会・伝道の働きをさせていただきましたが、すでにその3年前に江利子師が単身で遣わされていて、2004年秋に多くの祈りと支援によって、新会堂が与えられました。

 赤湯教会での働きを通して、若者が都会へ出て行かざるを得ないような地方の厳しさ、東北の古い伝統の中での伝道の困難さを、少しづつ実感させられましたが、牧師としての大切な基礎作りと、結婚してからの3年間と言う意味では、夫婦としての良い土台作りの時と場になりました。

 このたびの転任にあたって、主の導きを祈り始めた中で、心に響いてきた聖書の御言葉はイザヤ書55章8-9節でした。

「わが思いは、あなたがたの思いとは異なり、わが道は、あなたがたの道とは異なっていると主は言われる。天が地よりも高いように、わが道は、あなたがたの道よりも高く、わが思いは、あなたがたの思いよりも高い。」

 主の思い、主の道は、私の思いとは異なっていて、はるかに高いと語られています。

 そのような主の思いが、私たちをこの地に遣わしたのであり、主の道がこの地とこの教会につながっていたことを、御言葉によって受け止めつつ、主の思いに導かれながら、主の道を共に歩ませていただきたいと願っています。

2008年4月号