季節はずれのシクラメン

  古川 江利子副牧師

 牧師館の2階のバルコニー?に、赤と白のシクラメンの鉢があります。

昨年、山脇先生が置いていって下さったものです。頂いた時より、3分の1程の大きさになってしまいましたが、8つの蕾がほころび、もうすぐ咲こうとしています

この鉢を頂いた時、うれしい反面枯らすのではないか?来年花を咲かせることができるだろうか・・・と心配になりました。花が好きで、買ってはくるものの、花が咲き終わると、もう一度花を咲かせる事が出来ませんでした。

今年はもうすぐ咲こうとしています。どうしてでしょうか?考えてみました。

①花が咲き終えた頃、外の日陰に置きました。(放って置いたのです。)今までは、夏の間も部屋の中に置き、水を欠かさずやりました。とても手をかけたのですが、花は咲きませんでした。

②秋には、部屋の中に置きました。

③忙しさの中でシクラメンを見るだけで、葉の様子やしんなりしている本当の姿を診ず、あわてて水をやる事がありました。そんな時、自分の中に小さな花に目を注ぐゆとりのない心を知らせてくれました。(花も命がけです・・・)

この様に、本位ではない育て方をしたにもかかわらず、季節はずれのシクラメンは花を咲かせようとしています。

 このシクラメンから、小さな種の中に咲かせる力があることを教えてもらいました。花の中にある、咲かせる力を信じて、待って、過保護になり過ぎないことを。放ったらかしではなく、見守りながら水をやり、時には外に、時には部屋の中で守り、時には肥料をやる事を。

 神様は、私たちのことを絶えず見守り、目を注いでいて下さいます。しかし、時折、神様の助けや守りを感じる事が出来なくなってしまう時があります。その様な時、私たちを放って置かれたのではなく、主の御守りの中で、私たちがその試練や苦しみを通して成長する力があることを信じ、神の力を信じて立ち上がることを、ジッと見守り待っていてくださる主のお姿を思いました。

 私の!シクラメンはいつ咲くのでしょうか?この花の咲く力を信じて、楽しみに見守っていきたいと思います。 

花を自然をそして私たちの心を見守って下さる主のまなざしを感じながら・・・。

神の言は生きていて、力がある。

– ヘブル4章12節 –

2009年3月号