ど根性 タンポポ

             古川江利子牧師

♪野に咲く花にように ・・・

牧師館の前の小さなバルブ管の隙間から、芽を出したタンポポが、今!綿毛になって、旅立とうとしています。しっかりと根を張る事すら難しい状況にも関わらず、芽を出し、自分の花を咲かせ、実を結ぶ姿に感動を覚えます。

このタンポポを発見した時、あのイエス様の種の譬を思い出しました。

こんな、砂地のような、たった1㎝四方に満たない土地と、周りは鉄とアスファルトに囲まれ、たまたま辿りついたタンポポの種を哀れに思いました。

しかし、私の考えとは裏腹に、驚くような成長を遂げ、大きく立派に育ちました。

今回、教えられた事は、種の力です。さまざまな悪条件、環境に関わらず、種には本来、何倍にも実を結ぶ力があるのではないでしょうか?

この「ど根性タンポポ」は、土がある事を感謝し、どんな少ない水も逃さず、太陽の光があれば成長できるといった具合に、素直に神さまからの恵みを受けてどんどんと成長していく姿から教えられる事はないでしょうか?

 今年も千葉教区バイブルキャンプに参加させていただきました。子どもたちが、心いっぱい賛美する姿と素直な心でみことばに応える姿が印象的なキャンプでした。キャンプを通し、共に過ごしていく中で変えられていく姿を見せていただきました。

ある子は、初めグループに馴染めず、ことごとく否定的な反発するような言葉が出てきました。

しかし、「ザアカイ」のメッセージを聞き、私もザアカイのように変わる事ができる。イエス様は人を創り変えることができることを知った彼女が、変えられた姿を見ることができました。

「ねえ!イエス様は○○ちゃんになんて言っていると思う。教えてくれない?」と尋ねると、

「イエス様がね、あなたの本当の心を知っているよ、本当は優しい心があるねって、言っていると思う。」と、うれしそうに答えてくれました。

もしかして、この子は今まで、素直な優しい心を出せずにいたのかな?と思いました。神の言葉の力によって、彼女本来の、優しい心が引き出された、そんな素敵な時に立ち合わせていただきました。

私たちが、今置かれている場所は偶然ではありません。神さまのみこころによって置かれています。砂地のような貧しい者であっても、そのままの姿で日々与えられる神様の恵みを感謝しつつ、それぞれの花を咲かせていただけますように!

目を高くあげて、

だれがこれらのものを創造したかを見よ。

– イザヤ書40章26節 –

2010年8月号