目覚めよ!ヨセフ
古川江利子副牧師
教団が毎月発行している「きぼう」という読み物があり、12月号に私の原稿が載ることになっています。締め切りは、10月28日でした。
という訳で、今月は、ちょっぴり早い!クリスマスのお話です。
神様の導きによって、ヨセフとマリヤは結婚し、神の子イエス様が誕生します。イエス様を守るために、全人類の救いという神様の働きを成し遂げるために、まず、選ばれ用いられた人が、マリヤそしてヨセフでした。
マリヤとイエス様を守るために、節目で神様の導きがヨセフに語られます。始めての出産を前に、100キロ以上の旅をしなくてはなりません。妻と子どもの為に、安心して休める宿を探さなければなりません。
神様の指示ではありましたが、異邦のエジプトに導かれて行くこと、また、しばらくして、ヘロデ王が死んだから、イスラエルへ戻ること、どれをとっても、そんなに簡単なことではなかったでしょう。
家族を守ること、妻を子どもを愛するというヨセフの仕事は、救いの預言を成就するという、大きな働きを担っていました。そのことをヨセフは、自覚していなかったかもしれません。何が、彼をそうさせたのでしょうか?
主の使が夢に現れて言った、
『ダビデの子ヨセフよ』
– マタイ1章20節 –
ヨセフは、ここで神の声を聞き、神と出会う経験をしたのですが、それは、ヨセフが霊的に目覚めた瞬間ではなかったかと思うのです。その経験は「彼が思いめぐらしていた時」に起こりました。それはマリヤの事で、自分なりの正しさによって決断をしたものの、迷いの中、誰にも相談できないような時でした。大きな節目に立たされ、行き詰まったように思える状況の中で、思いめぐらしを通して、神のみこころが開かれていったのです。
思いめぐらしの中で彼は、マリヤのこと、さまざまな出来事の中にある意味を問い、こんな出来事さえ、愛の神様の赦しがなければ、起こらなかったという思いが溢れて来たのかもしれません。
ヨセフが、自分のやり方や決心に縛られること無く、人のやり方に振り回されることもなく、神の言葉に動かされたように、私たちも、思いめぐらしを通して、魂の目覚めを経験し、神の言葉に導かれたいと思います。その時、ヨセフのように、自分にしかできない、自分に託されている働きに気づくはずです。(10月30日説教メッセージより)
PS.
この原稿をまとめるため、全面的に協力してくれた信一先生に感謝しつつ。
2011年11月号