神のテーマパーク
野田 信行牧師
9年前に茂原に遣わされるというお話を頂いた時に、色々な事を楽しみにして期待していました。その中の個人的な希望は、睦沢に住んでいた時に行った事のある、「ひめはるの里」と「長生郡温水センター」の会員になることでした。「ひめはるの里」では、小さな電車に長男を乗せて遊ばせたり、熱帯植物があってとても好きでした。当時は両施設とも公立の経営(?)で使用料もとても安く、数回分の費用で年間パスポートが買える設定で、牧師でも買える位の費用だったと記憶しています。両施設とも茂原教会から直ぐ近くにあり、気分転換をするには絶好の施設だと思っていました。
茂原に来て一段落した頃にネットで調べた時に、両施設共に経営が変わっていた事はとてもショックでした。考えてみれば、潤っている自治体ならともかく、そうではない自治体がこの様な施設を抱えて行くことは無理なのは当然です。理屈としては当然な事は分かるのですが、なぜ今なのだろう、どうして私はその恵みに与かる事が出来なかったのだろうと感じてしまいました。「ひめはるの里」は施設の内容も全く変わってしまって、今では入場しても、以前の私が好きだったものは見ることが出来なくなってしまいました。
教会に来てからは、ずっと忙しく、教会に籠もり切りの生活が暫く続いていました。しかし籠もり切りの生活で運動不足になり、教会の階段の上り下りでさえ辛く感じたり、精神衛生上にも良くない事を感じて、運動しようと決めて、教会の近くを走ることにしました。初めは、川が好きなので一ノ宮川沿いを走り、温水センターを恨めしそうに(?)外から眺めて折り返していました。途中にある中之島公園で以前にはあった鉄棒を使って運動もしました。その時に感じたのは、温水センターの中に入るのも良いけれど、施設の外で毎日変わる自然を感じながら運動するのも悪くないというか、自然が好きな自分には合っているということです。
今はコースを変えて、ひめはるの里の外側の林道を、フェンス越しにひめはるの里を眺めつつ、林道沿いの自然を感じながら走っています。そしてとても暑い時には海に行って泳いで、自然の恵みを感じてとても満足しています。神の造られた自然は誰に対しても恵みとして無償で提供されています。「わたしの恵みはあなたに対して十分である」(Ⅱコリント12:9)
人が作った施設も良いですが、神が造られた自然もとても良いものです。「神はそのかわいた地を陸と名づけ、水の集まった所を海と名づけられた。神は見て、良しとされた」(創世記1:10)。暑さに注意しつつ、神の恵みを存分に楽しませて頂きましょう。
2020年8月号