新しい働き

山脇 望 牧師

 じっと春を待っている自然界は、4月になると一気に春を吹き出してくる。緑の世界に塗りかえられてしまうほど、緑を吹き出すのである。そこには大きな変化が起きている。
 自然界だけではない。人の生活においてもひとつの変化の時である。ある人は就職のために、ある人は進学のために、ある人は…のために、と大きくその生活が変わっていく。

私たちの教会も、新年度を迎えて新たな働きを展開しようとしている。
ひとつは、「子供礼拝」として、それの開始時間を、「成人の礼拝」と同じようにすることである。大人の前に子供、というやり方を変えることにした。 それは、今までは特にご両親と共に教会に来た子供は、ほとんど礼拝中は遊んでいるという状態で、今の時を生かして用いているとは必ずしも言えなかったのではないかと思っている。 おたがいを同じ時間に行うことによって子供たちも充実した時を持つことができる。教会に来るということは、神様を礼拝するために来る、という意識を心にいだいてくるようになるであろう。これは今までのように軽い気持ちではない、ということにもなり、ご両親の子供に対する指導が問われてくる。

昨年の暮れから今年にかけて、三名の若者が洗礼を受けられた。彼らはみなクリスチャンホームの子供たちである。小さい頃から教会に来、聖書のお話を聞かされてきた。感謝なことである。

「子供礼拝」はさしあたって、二階の多目的部屋を使用して行うことになる。一日も早く、コイノニア館が、建築されてゆったりと礼拝をささげることができるようになることを祈っていきたい。

高齢化社会に突入している日本である。これからの日本を良かれ悪かれ今の若者たちに託していかなければならない。神の知恵と恵みに生かされ、神を恐れる人が少しでも多く起こされますように。そのためにも、今を生かして若者のために教会は新たな心をもって働いていくのである。

2000年4月号