一生を良きもので満たされる神

     古川 江利子牧師

 今年は、伝道部でコパンクリスマスコンサートを企画しています。

 コパンは、堀井栄治さんと祥子さんご夫妻で、以前活動されていたジャパニーズコンチネンタルズの初代メンバーとして出会い、その後結婚を機に「コパン」を結成し活動を続けて来られました。

お二人と出会ったのは、ジャパニーズ・コンチネンタルズの関東地区のコンサートツアーがあり、その移動時にバスのドライバーと食事係がいないという事で、急遽、私がその役を引き受けることになりました。

 お二人が、全国から集められた多くの若いメンバーに寄り添い、向き合い、素晴らしい賛美を作り上げていく姿を見て、感動したことを思い出します。

コパンは、身近な生活のひとこまを通して、神様を賛美していものが多いのですが、私は特に詩篇103篇の、み言葉を賛美しているものが好きです。この賛美は、祥子さんが試練の時に支えられた賛美であるとも聞いています。

二人での活動を初めて6年目、祥子さんは、甲状腺の癌である事がわかりました。手術をすれば、命には別条がないという事でしたが、近くにある声帯の神経を傷つけてしまったら、もう二度と歌う事はできないと言われたそうです。賛美を通して神様を伝えたいと活動を始めたのに、どうしてという思いと、愛の神さまが、大切な賛美の道具である声を、どうして?という思いが浮かんできたそうです。

苦悩の中、詩篇103篇の賛美を思い出し、賛美しているうちに、一生を良いもので満たして下さる神さまの業を楽しみに待つことにしようと心が変えられたそうです。何度も何度もこの聖書の箇所から力を与えられ、支えられ、手術は奇跡的に成功し、再び歌うことができるようになりました。

改めて、神様からいただいている物の大切さと、神様から与えられた声を、神様のために使いたいと、活動・活躍されています。

今、どうして、何で?と思われる所を通っている方がおられるかも知れません。クリスマスを前に、「コパン」の賛美と証を通して、主は最も良き事をして下さるお方である事を、お互いに確認できたらと願っています。

どうぞ、祈っているお友達やご家族をおさそいください。祝福と恵み満ちたクリスマスのコンサートに致しましょう。

2010年11月号