中風の人
野田 栄美牧師夫人
教会はイエスさまのいらっしゃるところだなあと、感じることがありました。3月の終わり頃からでしたか、私は断続的に、体調が悪い時がありました。献金を届けてくださった姉妹がそれを聞いて、私に病院を紹介してくださり、直ぐに連れて行ってくださいました。
体調が悪くなると、自分がいつもしていることができなくなります。人の手を借りなければならなくなります。申し訳ないということが増えていきます。時には、先のことが心配になります。新型コロナウイルスのことでは、誰もが様々な心配をしているのではないでしょうか。体調を悪くさせるものは、人にとって不安の種です。
連れて行っていただいた病院の先生は、長々と話す私の話を何も言わずに聞いてくださいました。「先生、話していて良いですか」と、聞いてしまったくらいです。その診察を受けることで、心が楽になりました。連れて行って下さった姉妹は、神が送ってくださったように思い、感謝しました。
その後も、教会の方々が、温かく接してくださるので、心の中でびっくりしてしまいました。私が迷惑を掛けていることなのに、心から心配してくださるのがもったいない程でした。
私は、ルカによる福音書5章17節からの場面に出てくる中風の人みたいだなあと、思います。たくさんの人が私を癒してもらおうと、せっせと私をイエスさまのところへ運んでくださっているようでした。
あの場面で、何よりも素晴らしいのは、イエスさまが中風の男に「あなたの罪はゆるされた(ルカ五20)」とおっしゃるところです。体が癒されることは素晴らしいことです。でも、癒されただけでなく、助けてくださった人たちに報いたいとその人は思っていたのではないでしょかうか。
罪赦されるとは、悪の根源ではなく、祝福の源になることです。自分が癒されるだけでなく、助けてくださった方々にとっても祝福を届けることができるということです。神が私を助けてくださった方々を祝福してくださるという約束です。
この言葉を読むと、イエスさまが大好きだなあと思います。ただ、体を治すのではなくで、周りの人々まで良いことで満たしてくださるなんて、イエスさまにしかできません。
どう頑張っても、私ができることは限られています。でも、イエスさまが茂原教会を愛して、祝福するよとおっしゃっている。そう聖書から確信を与えていただきました。何も心配いりません。
7月から礼拝堂での礼拝が再開されます。皆さんにお会いできることを楽しみにしています。どんな祝福が待っているのか期待して、わたしたちの主に礼拝を捧げましょう。
2020年6月号