まず神に根を伸ばそう
山脇 望牧師
一本の植物の茎を書斎の窓際に置いています。少し根がついていますが、それを透明なガラスの器に入れました。
「はたして、生きて葉を茂らせることができるかな」と、半信半疑の思いで眺めておりました。その茎が水中に白い毛のような根を伸ばしてきたのです。すると今まで萎えていたような葉に生気が戻り、緑色に変わっています。
植物の営み、それは人間たちの排出する「二酸化炭素」を太陽の光にあって吸収し、生けるものに必要な「酸素」を配出(造語)しています。なんとありがたい、大切な働きをしてもらっていることでしょう。
しかし、一本の植物の茎を眺めているとき、それだけではないこと、そこには人の目には見えませんが大切なもう1つの営み(働き)があることに気づかされます。根をとおして養分を大地より吸収することです。人間たちの排出物を吸収し、生けるものに必要なものを配出する営みは、根より養分を吸収してはじめて可能であることを知らされます。
私たちも世の中を少しでも良くする為に、浄化する事ができますようにと、願います。そのために「悪」を吸収し、良いものを配出しようと思います。いかがでしょう。
その中で、無くてはならないこと、それは命のと恵みと知恵を与えてくださいます、大地のように供にいます神ご自身とのつながりであります。
それ故、主イエスは、「わたしにつながっていなさい。私につながっていなければ実を結ぶことはできない」と明らかに語られました。神につながることによって、すなわち「神の言」「神との祈り」「信仰の良書」等を通して、神よりの養分をいただきます。この生活が豊かに、深く、強く根づいているに比例して、葉を茂らせ、世の中に必要な養分を配出できます。
これなしに、良きものを与えようと願いましても、息切れがしてしまいます。すると、そこからいつのまにか、酸素ではなく毒素が…となってしまいます。
イスラエルを旅行したとき、荒野が広がっている中、ところどころ林がありました。土色の世界に、緑色のかたまりがあります。どうしてでしょう。それは、地下に深く水脈のあるところに根を伸ばしているからだと言われました。
この世の荒野に、私たちは葉を茂らせるために深く神様とのつながりをしていきましょう。それこそが、世の中を浄化し良きものを配出する秘訣です。
2007年10月号