賛美の力
安井 光牧師
今月に成田で行われた千葉聖会では、山脇望先生が講師として立てられ、御言葉を取り次いでくださいました。茂原教会からは約40名が参加し、二日目の午前の聖会で聖歌隊有志による賛美がささげられました。
賛美の後、山脇先生はメッセージの冒頭で「千葉教区には素晴らしい聖歌隊がいますね~」と大変感動しておられました。
今回は私も聖歌隊に加えていただき共に賛美をささげましたが、賛美しながら、美しく力強いハーモニーに感動を覚えました。信仰による賛美は、聴く者の心を動かし、歌う者を力づけると思わされました。
使徒行伝を読むと、パウロとシラスがピリピで迫害に遭い、獄中において主に賛美をささげた場面があります。
「真夜中ごろ、パウロとシラスとは、神に祈り、さんびを歌いつづけたが、囚人たちは耳をすまして聞きいっていた」- 使徒行伝16章25節 –
パウロとシラスのふたりは謂われのない罪で訴えられ、鞭打たれ、投獄されました。そのような状況にあって、ふたりは「神に祈り、さんびを歌いつづけた」のです。
どうして、ふたりは困難な状況において賛美することができたのでしょう。それは、主を信頼し、主に望みをおいていたからではないでしょうか。主が共にいてくださる、主が最善にしてくださると信じていたので、主を賛美することができたと思うのです。
おそらく、それまで獄中では、呪いや不満の叫びが飛び交っていたことでしょう。ところが、神を賛美する歌声が響いてきた時、「囚人たちは耳をすまして聞きいっていた」のです。ふたりが神を呪うのではなく、神をほめたたえている姿に、囚人たちは圧倒されたのではないでしょうか。
一筋の光も入らない獄の暗闇の中で、イエス・キリストによる光がふたりの心を照らし、獄中を照らしたのです。
マーリン・キャロザースは『賛美の力』の中で、「自分を苦しめている状況を変えて下さいと神に願うのでなく、自分に起こるすべてのことについて、神を賛美するようにしなさい。その時、妨げが取り除かれ、神の力が働き始めます」と述べています。
私たちの信仰生活には戦いがあり困難もありますが、絶えず主を賛美させていただきたいと思います。
「主を喜ぶことはあなたがたの力です」、とネヘミヤ8章10節にも言われています。共におられる主を賛美しつつ歩ませていただきましょう。
2012年9月号