3つのV
山脇望牧師
「後のものを忘れ、
前のものに向かって体を伸ばしつつ、
目標を目指して走り・・」
新年明けましておめでとうございます。今年も朗らかな思いでスタートされたことと思います。私たちの生活の中にどのような出来事が近づいてくることでしょう。
今年も年賀状をいただきますが、干支が「猪」であるために、猪の絵がかかれている賀状が多くありました。今年は猪のように「猪突猛進」の年になる事を求められているのでしょうか。その精神は大切です。
聖書を読んでいきますと、猪について記している個所は一箇所で、「林の猪はこれを荒らし・・」(詩篇80:13)とあるだけです。必ずしも好ましい動物としては紹介されていません。
テレビにて95歳にしてなお医師として、その他のことにエネルギッシュに活躍しておられる日野原重明氏が大変有意義な事を話しておられました。今でも生き生きと、活躍できる秘訣を「3つのV」で表現しておりました。
「vision」(幻)です。果報は寝て待て、という言葉がありますが、それは幻をもって挑戦し、なすべき事をなし終わった時のことでありました。まず「何をなすべきか」の目標を明確にいただくことです。この幻は自分の益になるためだけでなく、まわりのために益となることです。
そのために自分を処していくための幻です。
「venture」(冒険)です。幻を見、それを確認しましたら、それに向かって冒険していくことです。途中、どのような事がまき起こっていきますか、計算、予想できません。それらの障害を克服し、まさに猪突猛進の精神です。
この時、どのような幻を心に持っているかが大きく左右いたします。途中で挫折してしまうのは、多くはこのビジョンが、シンキロー程度のものとして思い描いていたことが多いのです。
そして「victory」(勝利)です。
この一年間の歩みを開始しました私たち、どのような「幻」(ビジョン)を持ったでしょうか。短期、中期、長期・・と、もちろん長期的には、「信仰を守り通した。今や義の冠がわたしを待っているばかりである」とパウロが語りますように、私たちの最大の幻は「義の冠」をいただくことです。
この幻を描きつつ、一年の歩みを進めていきましょう。時には無鉄砲を思われ、猪のように突進する事がありましても。
2007年1月号